TOKYO GRAPHIC PASSPORTに行ってきました。 世界各国のクリエイターのプレゼンテーションや、様々な展覧会やワークショップが開催されていて、自分が何人いても足りないくらい楽そうなイベントが目白押しでした。 数あるセッションの中で、「タイポグラフィーの可能性」と「モーショングラフィックの最前線」というテーマのセッションに参加してきました。 「タイポグラフィの可能性」 このセッションでとりわけ興味深かったのがtomatoのジョン・ワーウィッカー氏のトークで「タイポグラファーは音楽家である」ということ。 人が文字に接するとき、その形によって心の中で生成される言葉の音が様々であるように、音楽も演奏する形態によって様々な音色を奏でるという点から、共通した「音」というものを作り出しているからなのだということを感じました。 文字と音楽。一見関係無さそうに思える事柄を結びつけて考えているワーウィッカー氏の思慮深さに感服。 「モーショングラフィックの最前線」 いろんな意味でダントツで面白かったのがデビッド・オライリー氏。 のっけから「私は馬鹿でなので、通訳の方が知的に訳してくれることを望みます」と発言したり、意味不明な自己紹介スライドの日本語が絶妙な組み合わせだったり、短い映像を流しているあいだに、ふと舞台からいなくなったかと思えば衣装を着替えて意表をついたりと、単にトークしているだけでなく、参加している人を楽しませるというエンタテインメント性の高いトークでした。 作品も他とは際立った世界観をもっていて、想像力の異次元を垣間見ることができます。 また、これからは「組織ではなく個人がクリエイティブシーンを担っていくのではないか」と話されていて、まさにYouTube時代を象徴するクリエイターだと思いました。 展覧会は29日までやっているそうなので興味のあるかたは是非。 新世代の作品群が、凝り固まった思考を爽快に打ち砕いてくれる事間違い無しです。