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WEBタイポグラフィの
「これまで」と「これから」。

タイポグラフィ好きが夜な夜な表参道に集う会、Typetalks第3回に行ってきました。
メンバーは前回と同じヤマダコウスケさん、高岡昌生さん、小林章さんがSkypeビデオでの参加で、今回もタイポグラフィについて内容てんこ盛りのトークが繰り広げられました。

大きな内容として、WEBフォントとはなんぞや?という話から、そのWEBフォントを使ってWEBデザインにおける欧文組版はどこまで可能かについての話でした。

これまでのWEBサイト上の文字は、デザインを優先するために画像化されていたりして、汎用性の面で問題があることが多かったのですが、「WEBフォント」がそれらの問題を解決し「汎用性」と「デザイン性」を両立できることから、これからもっと普及していくだろうという事でした。

では、「WEBフォント」はWEBタイポグラフィにおいて、どういった問題を解決し、何を変えていくのか、「これまで」と「これから」を今回のセミナーの内容を元にまとめてみたいと思います。
※走り書きしたメモをもとにまとめたものなので、問題点などあれば遠慮無くコメントorツイートいただけると助かります!


■フォントファイルの場所
これまで表示されていたフォントはローカル上のデバイスフォントが表示されていましたが、これからはクラウド上(サーバー上)に置かれているフォントも表示させる事が出来るそうです。


■フォントの選択
これまではフォントを表示できる数はOSにインストールされているものに制限されていましたが、WEBフォントとしてクラウド上からフォントを表示するようにすることで環境に左右されることなくフォントが無制限に選択出来るようになっていくようです。


■和文フォントの表示
これまでOSにインストールされているもの以外の日本語フォントを表示するためには数MBもあるフォントデータをまるごとダウンロードさせて表示させなければならず、ダウンロードに時間がかかるためどうしても表示にタイムラグが発生してしまっていましたが、これからは「ダイナミックサブセッティング」というプログラムによってWEBページに表示されている文字のみをダウンロードして表示することで表示速度が改善され、より現実的なものになっていくようです。


■導入コスト
これまではフォントデータをサーバー上に置いて、ブラウザごとに分岐処理をする手間がかかったり、ライセンス等の問題が色々あったのですが、無料もしくは一定額の料金でWEBフォントサービスで設定し、簡単なコードをコピペするだけで後はおまかせで表示させることが出来るようになるそうです。


■まとめ
フォントの選択肢は増えるし、CSSの設定はコピペで済むし、テキストデータなのでコピペできるし検索ヒットするしetc.....
という感じで、良い事だらけで何かデメリットがあるんじゃなかろうかと疑ってしまいたくなる具合ですが、今のところ思いつくのは非対応のブラウザで表示されてしまったときの残念な感じが予想できてしまう、といったところでしょうか。

これから対応ブラウザが一般化し、フォントの選択肢も増えてゆくことを考えると、WEBタイポグラフィ知識の重要性がさらに高まってゆくのではないかと思います。

WEBフォントのシステムも理解しつつ、組版の知識も身につけつつ、デザインのスキルも磨きつつ…。色々と大変なことにはなりそうですが、その分新しいことに挑戦しつつ楽しんでいきたいですね。


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