ついにiPhone 4Sが発表されました。
日本からは2キャリアから出ることになり、乗り換えるのか、そのままなのか、これまで電波の弱さに悩まされてきたユーザーにとっては悩みどころですね。
さて、あまり変わり映えのしないiPhone 4Sですが、よくよく見てみると、ひとつ気になることが…。
スクリーンショットの時間が、なんとも中途半端な9時41分になっています。
via delphwynd
日本からは2キャリアから出ることになり、乗り換えるのか、そのままなのか、これまで電波の弱さに悩まされてきたユーザーにとっては悩みどころですね。
さて、あまり変わり映えのしないiPhone 4Sですが、よくよく見てみると、ひとつ気になることが…。
スクリーンショットの時間が、なんとも中途半端な9時41分になっています。
キリの良い9:40でもなく、イベントの開始時間である10:00でもなく、なぜこんな中途半端な時間なのでしょうか。
気になったので過去の製品画像をみてみると…。
なんと全てが「9:41 AM」で統一されています。
ここまで中途半端な時間で一貫しているということは何か意味があるのかもしれないですね。
ジョブズもしくはMac誕生の時間なのか、Appleにとって何かしらのメモリアルな時間なのでしょうか?
気になって海外のApple系ブログを色々と探索していたら、TUAWの記事に、Secret Labsの開発者ジョン マニングが、アップルストアにいたスコット・フォーストール(Apple上級副社長)に時間の意味を質問したという内容の記事がありました。
それによると、プレゼンテーションでプロダクトを大きくお披露目する時間を、約40分で発生するようにkeynoteをデザインし、スクリーンに映し出されたときに観客の時計とズレがないようにしていたらしいのですが、ピッタリ予定通りに行かない事を見越して数分追加した時間なのだそうです。
この40分に対し、スコットは「secret magic time」と名付けていたそうです。
この40分に対し、スコットは「secret magic time」と名付けていたそうです。
実際にiPhoneが初めて発表された2007年のMacWorldをみてみたところ、プレゼンが開始されてちょうど40分頃にiPhoneのスクリーンが初めて公開されています。
さて、無事解決したかと思われますが、ここで新たな疑問がでてきます。
その「secret magic time」はなぜ40分なのかということ。
分刻みのプレゼンテーションを組み立てるぐらいですから、そのタイミングにも意味があると思います。
それについて掘り下げている記事は見あたらなかったので、2つ理由を推測してみました。
推測1:科学的な理由
脳研究者の森昭雄教授によると人の集中時間はだいたい40分といわれているそうで、その特性を考慮した時間になっているからではないかと思います。長時間集中して仕事や勉強を続けることは結構難しいことではないでしょうか。
速すぎず、遅すぎず、集中力が切れてしまいそうなタイミングを見計らい、目の覚めるような大きな発表をすることで、飽きさせない様な工夫をしているからではないでしょうか。
推測2:構成的な理由
ジョブズはプレゼンテーションのメタファーとして三幕構成の演劇を好んで用いるそうで、その構成全体の中で第一プロットポイントを起こす丁度良い時間が40分であり、セオリーを活かした構成にしているということではないでしょうか。
ジョブズはプレゼンテーションのメタファーとして三幕構成の演劇を好んで用いるそうで、その構成全体の中で第一プロットポイントを起こす丁度良い時間が40分であり、セオリーを活かした構成にしているということではないでしょうか。
実際に今年のWWDCでも、ちょうど40分を過ぎた頃にメインである「iOS5」の発表がされています。
優れた脚本は三幕構成を使っているといわれるように、人を魅了させるプレゼンテーションは三幕構成を持っているということですね。
いずれにしても、スクリーンショットの時間表示というしょーもない好奇心に、ちゃんと意味をもって応えてくれるAppleのこだわりには常々驚かされますね。
最近、他のメーカーがなぜAppleに追いつけないかという内容の記事を良く見かけますが、それは、ディズニーランドの世界が完璧につくりあげられているように、プロダクトそのものに止まらず、それらをとりまく世界や体験を完璧なものにするというこだわりの差が、競争力の差につながっているのではないかと思います。
午前9時41分、それは、
iPhoneが発表されたときから
Appleの世界で止められている、
ということなのかもしれません。
ジョブズのカリスマ性という
時を止める魔法がなくなった今、
時を止める魔法がなくなった今、
他の世界が時を刻み始めることは
やってくるのでしょうか。
気になるところです。
気になるところです。