ついにUIデザインツールの大本命とされていたAdobeのProject CometがAdobe Xdとしてリリースされた。
学生時代から10年近くAdobe製品を使い続けていたが、UIデザインでの使い勝手の悪さにウンザリし、ようやく重い腰をあげてSketchに移行したところだった。
そんな中、Adobe Xdは「またAdobeに戻ってもいいかも」と思えるぐらい、Sketchのシンプルさとプロトタイピングツールのエッセンスがうまく統合されていて心が揺れ動くプロダクトだ。
まだプレビュー版で機能などは限定的なので、正確に評価することは難しいが、Adobeが持つ他ツールとの親和性やマーケティング力を考えると、Sketchや既存サービスにとって大きな脅威となるのではないだろうか。
Adobeが強力なツールを出してきた中で、それでもSketchを使い続ける理由はあるのか。
UIデザインに携わる人にとって悩ましいところだが、Sketchの未来はまだまだ明るい。
単純に機能を比較するだけでは測れないような価値がSketchにはあるからだ。
Sketchなら、これらをうまく組み合わせることでプロトタイピングやコミュニケーション、開発に至るまでのあらゆるプロセスを効率よく進めることができるようになっている。
質の高い無料のUIテンプレートや素材が無数に存在する中で、表層のグラフィックが作れるだけでは半人前。 UIデザインは意図したデザインが機能するように、ビジネスとエンジニアリングの間を行き来しながらコミュニケーションをうまく行っていくことの方が重要だ。
現状、Adobe製品だけではプロセスに関わるツールを完全にカバーすることは難しい。ここに今後もSketchを使い続けるメリットが充分にある。
Adobe製品と比較して出来ないことだらけで、使い始めた頃は不便も多く「全く使えない」という印象だった。
しかし、Github上でData PopulatorやNote bookなどのSketchプラグインがどんどんオープンソースで公開されていくことで、不満を持っていた機能の欠点を補って余りあるぐらい便利になり、Sketchの未来を信じても良いかも、と思えるようになった。
バージョンアップやGithub上でのディスカッションも活発に行われており、ユーザーがユーザーのためにSketchの価値に大きく貢献し、プロダクトづくりに参加している。この流れは今後プラットフォームとして見た時にとても強力なものになる。
Facebookやtwitterが開発者に対してオープンすることで大きくネットワークを広げていったように、ユーザー自身がプロダクトをより良くしたいという想いと、Sketchのオープンな思想が交差することで使い勝手は加速度的に高まっていくのではないだろうか。
つまるところ、Sketchを選ぶことは、インターネットの集合知、オープンソースの力を信じることでもあるということだ。
私がこの文章を書いているMacのOSだってオープンソースのオペレーティングシステム「Darwin」をベースに作られていて、生活のありとあらゆるところでオープンソースの恩恵を受けている。
かつて百科事典が、オープンソースのWikipediaに置き換えられることで、人々がアクセスできる知識の幅が広がったように。
一つの組織から餌を与えられるように機能が追加されていくのを待ってるのではなく、荒削りなものを自分たちで一緒により良くしていくほうが創造的だし、きっと楽しい。
デザインの道具を選ぶということは、何を信じ、どんな哲学をもってデザインしていくかということと同義なのである。
学生時代から10年近くAdobe製品を使い続けていたが、UIデザインでの使い勝手の悪さにウンザリし、ようやく重い腰をあげてSketchに移行したところだった。
そんな中、Adobe Xdは「またAdobeに戻ってもいいかも」と思えるぐらい、Sketchのシンプルさとプロトタイピングツールのエッセンスがうまく統合されていて心が揺れ動くプロダクトだ。
まだプレビュー版で機能などは限定的なので、正確に評価することは難しいが、Adobeが持つ他ツールとの親和性やマーケティング力を考えると、Sketchや既存サービスにとって大きな脅威となるのではないだろうか。
Adobeが強力なツールを出してきた中で、それでもSketchを使い続ける理由はあるのか。
UIデザインに携わる人にとって悩ましいところだが、Sketchの未来はまだまだ明るい。
単純に機能を比較するだけでは測れないような価値がSketchにはあるからだ。
UIだけでなく、プロセスをデザインできる。
プロトタイピングはProttやFlinto、プロジェクト管理まで含めるならInvision、エンジニアとの連携ならZeplinなど、Sketchと親和性の高いサービスが続々と登場している。Sketchなら、これらをうまく組み合わせることでプロトタイピングやコミュニケーション、開発に至るまでのあらゆるプロセスを効率よく進めることができるようになっている。
質の高い無料のUIテンプレートや素材が無数に存在する中で、表層のグラフィックが作れるだけでは半人前。 UIデザインは意図したデザインが機能するように、ビジネスとエンジニアリングの間を行き来しながらコミュニケーションをうまく行っていくことの方が重要だ。
現状、Adobe製品だけではプロセスに関わるツールを完全にカバーすることは難しい。ここに今後もSketchを使い続けるメリットが充分にある。
PhotoshopとSketchでIntegrationのトレンドを比較してみると、Photoshopは下降気味。SketchはちょうどUIデザインがより重要視されはじめた2012~2013年急激に普及して逆転しており、大きく期待される存在になっている。 |
ユーザーがプロダクトづくりに参加できる。
正直、Sketchは大嫌いだった。心地良くない文字詰め、謎に空きすぎる行間、独特の描画方法のペンツール…。Adobe製品と比較して出来ないことだらけで、使い始めた頃は不便も多く「全く使えない」という印象だった。
しかし、Github上でData PopulatorやNote bookなどのSketchプラグインがどんどんオープンソースで公開されていくことで、不満を持っていた機能の欠点を補って余りあるぐらい便利になり、Sketchの未来を信じても良いかも、と思えるようになった。
バージョンアップやGithub上でのディスカッションも活発に行われており、ユーザーがユーザーのためにSketchの価値に大きく貢献し、プロダクトづくりに参加している。この流れは今後プラットフォームとして見た時にとても強力なものになる。
Facebookやtwitterが開発者に対してオープンすることで大きくネットワークを広げていったように、ユーザー自身がプロダクトをより良くしたいという想いと、Sketchのオープンな思想が交差することで使い勝手は加速度的に高まっていくのではないだろうか。
Sketchのウェブサイトのグローバルナビゲーションには「Community」というメニューが有り、コミュニティを大事にしているという姿勢が明確に見て取れる。 |
つまるところ、Sketchを選ぶことは、インターネットの集合知、オープンソースの力を信じることでもあるということだ。
私がこの文章を書いているMacのOSだってオープンソースのオペレーティングシステム「Darwin」をベースに作られていて、生活のありとあらゆるところでオープンソースの恩恵を受けている。
かつて百科事典が、オープンソースのWikipediaに置き換えられることで、人々がアクセスできる知識の幅が広がったように。
一つの組織から餌を与えられるように機能が追加されていくのを待ってるのではなく、荒削りなものを自分たちで一緒により良くしていくほうが創造的だし、きっと楽しい。
デザインの道具を選ぶということは、何を信じ、どんな哲学をもってデザインしていくかということと同義なのである。